被災地のボランティアに参加して思ったこと

昨日と今日の2日間で、東日本大震災被災地のボランティアに参加してきた。先程、帰宅し、忘れないうちに参加して感じたことを書き留めたいと思う。

行き先は、最も被害が大きい街のひとつと言われている、宮城県南三陸町。バスで新宿から9時間ほどかかった。僕が参加したのは、ベルプランニング社がくんでいるバスツアーだ。一人で行くのも検討したが、個人だと現場の指揮をとる方が大変ということなので、団体として参加させていただいた。

金曜夜に新宿を出発し、南三陸町に到着したのが、朝8時ごろ。到着して思ったのは、

「なんもない」

ということ。酷すぎて言葉がそれしか見つからなかった。テレビで見る光景と自分の目で確かめるのは全然違った。残っていたのは3階建て以上の高さの建物で、1階建て・2階建ての建物はすべて流されたと思われる。また、4階建ての建物を見ると、4階部分の窓も割れていて、津波が4階の高さまで到達していることがうかがわれた。恐ろしい。

ボランティア作業のがれき処理がひととおり終了したところで、疑問も浮かんできた。それは、復興支援の上層部が、復興への道のりの絵を描けているのかどうか、ということだ。少なくとも、我々ボランティア参加者には、自分たちががれき処理をした土地はこれからどういう用途でどう変化していく予定なのかは伝わってこなかった。

復興へのロードマップが描けているならば、現地のボランティアリーダーは我々ツアー参加者に伝えるべきだと思った。今回、残念と感じたのはこの点だ。描けているかどうかも伝えて欲しかった。伝えるべきことを伝えないと、参加者の意識として、ボランティア参加、しいてはがれき処理が目的化してしまうのではと感じた(※)。本来のボランティアの目的は、復興である。土地をきれいにして、再開発し、住宅や商業施設、公園等の公共施設となり、町民が生活できることを目指さなければならない。

また、復興へ向けて大事なことは、継続だと僕は思う。作業を終えて、自分たちががれきを処理した土地の変化はやはり気になる。どういった用途でその土地が開発されているのかの情報を共有されれば、ボランティア参加者も継続的に参加しやすいのではと思った。ボランティア参加者を増やすために、国や県に継続的に情報発信していただきたいと思う。もちろん、ボランティア参加者も情報発信をすべきだ。

(※)実際、作業中に「(復興に向けて)その作業は必要か?」と思うことが何回かあった。

また、今回、ボランティアツアーに参加して、素晴らしいなぁと思った点もある。約40人のバスツアーに参加させていただいたが、その中で学生が10人ほど参加されていた。自分が学生時代のときには、ボランティアをやろうと思ったことはないので、素晴らしいことだと思った。ちなみに、今回のツアーは、1泊3日で約23000円の費用がかかっている。

以下、自分のとった写真をあげていく。


「なんもない」。


3階建てのマンション?の屋上に車が。


防災対策庁舎周辺


防災対策庁舎


街を一望できる高台から。


お風呂に入ってたあの生活に戻れない・・と被災者の気持ちを思うと、酷く心が痛む。。。


マイバディと。


ビフォーアンドアフター。


鳥。ホテル観洋の部屋から。